柳本 真志
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xxxWiki

目次

1.xxxWikiとは?

コールセンターの業務ナレッジサイト『xxxWiki』を作成しました。
(本当はxxxには別の文字が入っていますが、都合上xxxとしています)

結果として、リーダー業務であるエスカレーション(対応員からの技術的な質問)を約20%削減しました。

制作背景

なぜ作ろうと思ったのか?

僕が勤めているコールセンターは、PCの使い方やトラブルに関しての入電に対し、お客様へ電話口で案内し解決するという窓口でした。

xxxWikiを作成しようと思い立ったとき、僕はリーダーに就任して1ヶ月ほどでした。

リーダーの主な業務は、10名ほどのチーム管理と30名ほどの対応員からの質問に答えるサポート業務です。

リーダーに就任してからしばらく対応員からの質問に答え続けていましたが、やがて効率の悪さに気が付きました。

対応員はリーダーへ質問し、個人がそれぞれ自分のメモやExcelにまとめていました。 同じ質問を複数人から受け続けるため、リーダーは一日の大半の時間を質問に応えることに費やしていました。

そのため、管理業務や育成に時間をかけられず、新人は半ば放置。管理業務は問題が起きてから対処と後手後手の悪循環になっていました。

大量の苦情やいつまでも成長しない対応員、達成できないKPIの目標数値など。様々な問題が起きていましたが、それに対処する為の時間がリーダーにはありませんでした。
その根本的な原因は対応員からのエスカレーション(技術的な質問)の多さだと直感的に感じ、減らす方法を考えました。

解決方法として、よく聞かれる質問への回答をあらかじめ用意しておくということをしました。
自分が対応員だった頃のExcelのメモを基に、2人のリーダーに協力してもらい、よく聞かれる質問を集め業務資料として公開しました。

仮説と対策

結果は・・・

あまり広まりませんでした。

ちらほら使っている人は見かけるものの、思ったほどのインパクトはなく、リーダーへの質問の量もさほど減りませんでした。

対応員に使わない理由を聞いてみると、
「使いこなすのが難しい」と口を揃えて返ってきました。

「使いこなすのが難しい」と感じる理由は何なのか?
この原因について仮説を立てました。

1.知りたい情報の有無がわからない(何があって何がないかわからない)
2.どんなワードで検索すればいいかわからない
3.情報にたどり着くまでに時間がかかる(エクセルを開くのに時間がかかる、重い)

以上の理由から、「リーダーに聞いた方が早い」という結論になっているのではないかと考えました。

保留の時間は目安として2、3分と限られているため、情報を探すためにかかる時間が長いほど使われなくなります。
「調べたけどなかった」は限られた時間の中では心理的負担が大きいようでした。

解決策

1.知りたい情報の有無がわからない(何があって何がないかわからない)
解決策:コンテンツの量を増やしました。

「調べたけどなかった」を避けるために、コンテンツを充実させて「ここを調べれば大体書いてある」状態を作り出せれば、みんなエスカレーションに来る前に調べてくれると考えました。
具体的には、対応員に質問されたことを全てメモし、全て記載するということを繰り返しました。
3ヶ月程度でコンテンツの数は、約200→約500に増加しました。


2.どんなワードで検索すればいいかわからない
解決策:カテゴリを細分化しました。

当初は「テクニカル」と括っていたカテゴリも「テレビ」「フォト」「メール」などに細分化し、検索ワード入力だけでなく、クリックによっても情報を調べられるようにしました。


3.調べるのに時間がかかる(エクセルを開くのに時間がかかる、重い)
解決策:HTML,CSSによってサイト化しサーバーにアップロードしました。エディタはBracketsで作成しました。

Excelだと起動(読み取り専用許可、マクロ有効化含め)に3〜5秒かかっていたのが、HTMLに書き出したことにより1秒程度でアクセスできるようになりました。
また、jQueryも使用できるようになったため、検索機能をつけるなどより工夫ができるようになりました。

分析方法

・アクセス数を毎日記録し、施策により数字にどれくらい変化があったか確認
・定期的にxxxWikiにアクセスできない日を設け、どれくらいのエスカレーションがwikiによって削減されているのか調査(大体10〜15/50件がxxxWikiによって削減されていた)

デザイン

xxxWikiのデザイン面で意識したのは次のとおりです。

保留の時間は目安として2,3分のため、情報に到達するまでに時間がかかるとそれだけで使われなくなります。
Ctrl+Fではなく、jQueryで検索機能を実装し、素早く情報にアクセスできるように工夫しました。
また、xxxWikiの使い方をメッセンジャーで毎日全員宛に送信し、「こんな使い方(情報)もあったんだ」と使用機会を増やしてもらうことをねらいました。

問題 「使いにくい」

ユーザーが増えるにつれ、使いにくいという声が上がるようになりました。
よく話を聞くと、「情報が多い」「検索がうまく使えない」ことが原因のようでした。

画面左のナビゲーションを廃止。
カテゴリを細分化し、より直観的に情報を探せるようにしました。

また、作者しか編集できないことの懸念があったため、ひな形のコードと編集マニュアルを作成。
編集者の名前がタグで表示されるようにし、編集のモチベーションが上がるよう工夫しました。


このコールセンターは某大企業から業務委託を受けた窓口でしたが、xxxWikiは会議で共有され元請けの企業から表彰されました。